427:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/13(日) 01:31:39.06 ID:ftiT5yXu0
「助けに行きたい方がいらっしゃるのですね」
僕の言葉に卯月ちゃんは拳を握りしめて小さく頷き、ぽつりと言葉を零した。
卯月「ながちゃんが、ながちゃんが危ないから、守りたいから、友達、もう、なくしたくないから、うーちゃんは、卯月は……」
やはりそうか。仲間を助けたい、守りたいという気持ちは痛いほど解る。
親友である弥生ちゃんを亡くしたと思っている卯月ちゃんなら尚更だろう。……でも、僕にはどうしようもない。
「……卯月殿の気持ちは解ります。ですが私には貴女の出撃の可否を決める権限がなく……どうしようも出来ません」
卯月「……で、でも!てーとくに言えば……」
「進言する事は出来ます。ですが、提督は絶対に縦に首を振らないでしょう。……そして私も進言するつもりはありません」
卯月「卯月が遠征に行ったから?でも卯月は元気だよ?疲れなんかなくて、だから……」
卯月ちゃんは必死と食い下がってくるが、それでも僕は首を横に振る。
提督に監視を任されたのだ。縦に振るわけにはいかない。
「卯月殿、何故貴女が出撃を許されなかったかの理由は聞きましたか」
僕から目を反らし、卯月ちゃんは気まずそうな顔を作る。どうやら理由は言われたようだ。
説明されたにも関わらずまだ諦められないか。敵を憎む気持ちも仲間を守りたい気持も解る。だけど、どうしてここまで執着する?
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