445:名無しNIPPER[sage saga]
2015/12/26(土) 23:58:56.36 ID:+9Q5K7Kj0
―――――――――――――――
司令棟で待機する提督に那智より連絡が入った。
現在の戦場の状況、それに対応する彼女達の作戦を聞き、提督はふむ、と考えた。
空母を叩くのはいい。数が少ない彼女達で打てる手で最善の手だ。
だが、偵察から戻った三日月と望月によると存在していると思われた棲姫の姿が何処にもないという。
那智『……包囲網は偶然、でしょうか』
提督「……いや……」
そう那智は口に出したものの、声には懐疑的な色が見える。
提督もそれには同意見だった。組織的な行動をしている以上棲姫が絡んでいるのは間違いない。
だというのになぜ棲姫がいないのか。彼はそのことに強い違和感を覚えた。
遠方で指示を飛ばしている可能性もある。だがそれならば偵察を行った二人も感知されてもおかしくない。だというのに彼女達は無事に帰ってきた。
駆逐艦二隻程度、取るに足りないと判断されたのか。……そんな筈はないと提督は自分の考えを否定する。
包囲網を敷くほど知性の高い棲姫だ。小さなものでも障害は障害。排除しようとする筈だ。
という事はやはり偵察した二人は感知されなかったという事になる。
なぜ偵察隊は感知されなかったか。偶然感知されなかったか、或いは感知できる所に棲姫が居なかったかのどちらかだ。
だが、どちらにせよ判断できる材料は今は彼らに無い。
616Res/599.30 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。