457:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/10(日) 00:17:33.99 ID:e3H/TfZi0
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那智の奇襲より少し前、輸送艦より4時方向、2km地点にある岩礁。那智と路を別にした五十鈴と望月はそこで機が熟すのを待っていた。
告げられた作戦では合図があるまで此処で待機し、その後攻撃を開始するという手筈だった。
望月「大丈夫かな〜なっちゃん」
待機に持てあました望月が誰へともなく呟く。
彼女の口調はのんびりとしたものではあったが、その声音には心配の色がにじみ出ていた。
何かと自分本位の発言が多い彼女ではあるが、他人を思う気持ちは人一倍持っていた。
五十鈴「大丈夫よ。那智だもの」
戦場に目をやりながら、望月の問に五十鈴は自信を持って答える。
その自信は幾度も那智の下に付き、共に戦闘をくぐり抜けてきたからこそ言う事が出来る那智への全般の信頼から来るものであった。
だが全く心配していないというわけでもなかった。戦場は何があるか解らない。戦場を知り、潜り抜ける術を持った者でも足を掬われ、命を落とすことはままあるのだ。
しかし自分たちが幾らここで那智の身を案じていても結果は変わらない。離れてしまった以上祈る事しか出来ないと五十鈴は考えていた。
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