過去ログ - 仗助「艦隊これくしょんンンン〜〜〜〜?」
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130: ◆rVyvhOy5r192[saga]
2015/06/15(月) 00:52:30.50 ID:wLEbShnIO


 だが――なんという事だろう。

 執務室は、台風でも喰らったように大荒れ。というか現在進行形で荒されている。

 しかも他ならない提督によって。

 彼が大地を踏みしめるその一歩と共にテーブルが舞い、床が砕け、本のページがバラバラに千切れ跳び、窓ガラスが変形する。

 どんな理屈でそうなるのだろうか。砕けた家具が、趣味の悪い現代芸術家が作る美術作品のごとき奇妙なオブジェと化す。

 その部屋には、腕をだらりと垂らしたまま、まるで何事も無いように――それでいて目をしばたたかせる空母加賀。

 そして――、


「う、うーちゃん……違っ、違っ、ごめっ、ごめんなさっ……ひいいいぃっ」


 何とかどうにか提督の視界に隠れようとしながら、頭を抱えて震える駆逐艦。

 と、目が合った。

 天龍の姿を認めた途端、救世主が現れたかの如く縋り付こうとしたその駆逐艦の目線は――


「――それじゃあ、鎮守府を案内しますね?」


 閉じられたドアの向こうに消えた。

 何事もない。ここでは何も起きていない。起きていたとしても自分の耳には入っていない。

 ただ張り付いた笑顔を浮かべる、大井。

 踵を返して廊下を逆戻りしようとする彼女に――やはり捨て置けず、天龍は何とか一言ひり出した。それが限界だったが。


「……な、なぁ、今のって」

「…………提督と、ここの歓迎の儀式ですよ?」

「お、おう……マジかよ気合はいってんなー……」



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