過去ログ - 仗助「艦隊これくしょんンンン〜〜〜〜?」
1- 20
25: ◆rVyvhOy5r192[saga]
2015/06/07(日) 19:42:12.71 ID:ls1echYxo


 そして――見えた。

 乱れた髪と、煤けた顔。所々肌を剥き出しにした衣装は、年頃の女性としては痛ましい。

 桟橋の、海面ギリギリに立つ仗助を視界に収めて――加賀が目を見開いた。


「こんな場所は、危険です……!」

「うるせえ、いいからさっさとこっちに来るんだよッ! 『ゴールテープを間近にした陸上選手』みてーに必死こいてよォ〜〜〜〜ッ!」


 時が、恨めしい。

 加賀より離れた後方――仗助は目にした。

 両生類の様にぬめりけを帯びた体表。昆虫めいた装甲と、機械の合成。更には人の手足が生えた怪物。

 これまで見た、どんなスタンドよりも悍ましい怪物。

 人間の精神だけでは再現できない――明らかなる異形。

 ホラー映画が苦手な小学生でなくとも、あんなものと出会ったらブルっちまう。それは確かだ。


(それとアンタは……たった一人で戦ってた、っつーことっすか)


 恨めしげに仗助を睨み付け、全速で飛沫を巻き上げる加賀。

 何を考えているか判らないし、ただ強情な女と言う事は分かったが――。

 単身あんな怪物と戦ってたとあっては、仗助の心に訪れるものはたった一つ。

 だからこそ、彼は覚悟を決めた。

 加賀の行動に『敬意』を表する――――そして彼女を死なせない、『覚悟』を。


「掴まれ、加賀さん!」



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/526.99 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice