過去ログ - 仗助「艦隊これくしょんンンン〜〜〜〜?」
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◆rVyvhOy5r192
[saga]
2015/07/23(木) 22:54:07.36 ID:3cYJxSOaO
「ドンドン撃って! もっと、連続して!」
「言われなくても……!」
模擬演習弾が百発当たろうとも、レ級の体表を傷付ける事はない。
相手から決して撃たれぬという事は、回避行動を取る必要がないという事。レ級は攻撃に専念が出来る。攻撃を欠いては防御すらままならぬのだ。
白飛沫を巻き上げて、スケーターめいた動きで海を滑る大井と山城が、身体を左右に傾ける。
二人が左右に分かれるその真ん中、直後に着弾の水飛沫が生まれた。
間欠泉よりも膨大な波濤の柱と、小雨の如く降り注ぐ水煙。鼻を突いた、独特の潮の香り。
彼女たちに今できる事は、只管に相手の足元目掛けて叩き込む事だけ。起きる波が、大井らを照準するレ級の主砲を死線から逸らす。
大小、凹凸めいて浮かんだ青い丘陵。
刻一刻と常に形を変える足場――――その上を滑りながらも主砲を斉射し、そして回避を行う。
妖精観測手の助けがあると言っても常人の処理能力を超えた行動量こそが、彼女たちが艦娘であるという何よりの証左となる。
大井の右手に握られた如雨露を思わせる主砲が生み出す爆炎も、しかし次の瞬間には彼女の豊満な胸を撫でて後方に追いやられる。
一方の山城が生み出す爆炎と轟音は大したものだ。
彼女の背部の艤装から左右に突き出た砲塔が射出する砲弾は、その反力で山城の体を沈める。視界一面を塗り潰すほどの黒と赤が棚引く。
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