過去ログ - 仗助「艦隊これくしょんンンン〜〜〜〜?」
1- 20
630: ◆rVyvhOy5r192[saga]
2015/07/23(木) 23:10:05.48 ID:3cYJxSOaO

 標的は――動けぬ天龍。

 寡兵で大軍を相手にする狙撃手が如く、負傷者を敢えて作り、そこに救助の仲間を呼び寄せ殺害する。

 前方に赴いたのは大井と山城。残るは、天龍の護衛。

 それらを纏めて葬り去らんと狙うレ級の主砲であるが――


(マジにグレートだぜ……天龍、おめーよォー)


 そこにあるのは一つの幕。

 金の稲穂が如く風に揺らぐ、赤色の地走り。その上に歪み、崩れた歪な磨りガラスを通したかのごとき風景。

 海原を黒に染める、数多の色が混じった斑点がごとき油脂を浮かべた液体と、天を覆わんと立ち上る気体。

 火を放たれた燃料が海面に広がり、レ級と天龍との間に壁として立ちはだかっていた。

 天龍は――こればかりは模擬演習用とはならない、彼女の艦首を象った片手剣を所持していた。

 その剣で、己自身の燃料貯蔵庫を突き破り油を広げたのだ。自身が標的とされ、仲間の枷となる事を避ける為に。

 旧型の巡洋艦で、石油の他に石炭でも航行が可能な天龍だからこそ出来る芸当。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/526.99 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice