過去ログ - 蘭子「竜騎兵?」モバP「ただの航宙機だよ」
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252: ◆mQj2aE4gE.[saga]
2015/10/25(日) 16:46:59.34 ID:zUBOKMIwO
◆???

ちひろ『今週の活動記録については、メールで連絡したとおりになります』

「うむ、確認したよ。いつもすまないね、千川君」

ちひろ『いいえ、これも仕事の一つですから♪』

映像越しに笑みを浮かべる事務員に対し、申し訳なさそうな表情をする初老の男。
映し出されたメールの内容を読みながら、彼女と談笑する。

ちひろ『しかし、本当にアイドルと顔を合わせないのですか?皆さん、本当に社長が居るかどうか不思議がってますよ?』

“社長”と呼ばれる初老の男。
情報の海に佇みながら「この姿を見せるわけにはいかない」と答える。
肉体の無い、電子上の存在…それが一企業の長とは信じてもらえないと思っているからだ。

ちひろ『それならいいのですが…』

社長「すまないね、こればかりは固くお願いしたいことなんだ」

ちひろ『社長が仰るなら仕方ないですね…そろそろ、アイドル達が戻ってきますので、今日はこの辺りで』

社長「あぁ。モバP君にも、よろしく伝えておくれ。あと、外出の時はパパラッチには気を付けてくれと、併せて伝えてくれ」

ちひろ『わかりました。それでは、失礼いたします』

そういうと、映像画面は閉じられる。
その横に移っているテレビ映像には、先日から放送し始めたニャームコのCMが流れていた。
新たに起用されたイメージキャラクター…CGプロの前川みくが、彼女の夢であった猫との共演する姿を、微笑ましく見る。

社長「よかったね、前川君。夢が叶った時の気持ちは、人一倍に嬉しいもんだ」

「………」

社長「おや、君もそう思うかね?」

「………」

社長「戦うことだけではなく、人を笑顔にさせることも人間の役目だよ」

「………」

社長「ふむ…君とは長い付き合いだが、ここは語らずにはいられないようだね」

「………」

社長「大将殿って、また懐かしいことを言うもんだ。こちらこそ、お手柔らかに頼むよ…NEMO君」

誰も知らないエレクトロスフィアのどこかで、多くのエースパイロットの人格・思考パターンの組み合わせで生まれた戦闘用自立型AIと、己の肉体を捨て、人間として生きていた永遠の証…電脳化を選んだ人格データによる、言葉とデータの語り合いが静かに始まった。



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