29: ◆Hnf2jpSB.k[saga]
2015/06/07(日) 23:45:10.62 ID:iBL1VWWio
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「例の新曲、作詞のほうはどうだ?」
「9割方、というところでしょうか」
みんなで作詞をがんばっているのは知っているのだが、なぜかこの件では蚊帳の外に置かれている。
何を企んでいるのやら。
「それでですね、プロデューサーさん。作曲家の先生と直接話したいかなぁ、なんて」
「それは構わんが、これまで通り俺がいないほうがいいのか」
「うぅ、ごめんなさいプロデューサー」
悪気があってのことではないのは重々承知だが、少々寂しい。
「私たちに信頼されてないとか考えてないですよね、プロデューサー?」
「……千早、心を読むのはやめてくれ」
俺は一向に構わんのだが、後ろで春香の目が怪しく輝いてるぞ。
「千早ちゃんって、プロデューサーさんと通じ合ってるんだねー」
「春香?何を……」
途端に騒がしくなる。
今日も3人娘は元気なようだ。
誤魔化されたような気がしないではないが、この楽しそうな姿を見て満足している自分がいる。
「近いうちに時間とってもらえるよう、お願いしてみるよ」
電話片手に席を立つ。
俺の声が届いたのかどうか、背中を向けてプラプラと手を振っておいた。
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