過去ログ - 妹「お兄ちゃんが闇の力に目覚めた」
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42:名無しNIPPER[saga]
2015/06/12(金) 21:50:52.54 ID:vw+DE4jF0
────そんなわたしを救ったのは、奇妙な音。

「……えっ?」

ゴポゴポ、グツグツ、という断続的な音。

ドロドロのシチューを煮立てたみたいな不規則な音。

でもシチューが出来るときみたいなワクワク感がないのは、それがとっても不快な臭いを発してるから。

「……何の音?」

お姉ちゃんも怪訝そうな顔で辺りを見回してる。

わたしはこの音を、この臭いを知っている。お兄ちゃんも知っている。

「二人とも、下がれ!!」

お兄ちゃんが声を張り上げるのを合図にしたかのように。

何の変哲もない屋上のコンクリートの床から、それは湧き出てきた。

石油で出来たみたいな奇妙なバケモノ。

わたしとお兄ちゃんの日常を壊した、現在進行形でもブチ壊してる、アイツだ。

もう、大事なお話をするって雰囲気じゃない。


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