17:名無しNIPPER[sage !蒼_res]
2015/06/13(土) 21:36:26.38 ID:RAsilgOBo
援交を円光としているのは、
婉曲に書いた方が「っぽさ」が出るかなと思っただけで特に深い意味はありません
>>15
18:酉忘れてた ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/06/13(土) 21:37:38.55 ID:RAsilgOBo
腕を引かれたまま、109―マルキュー―を右手に見つつ道玄坂を登る。
道玄坂は夜も全く人の絶えない歓楽エリアなのだが――
19: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/06/13(土) 21:39:24.74 ID:RAsilgOBo
そう考えた矢先、彼女は右手の小道へ折れ、路地に足を踏み入れた。
ぬかった。
この慣れた感じ、渋谷でいつも遊んでいるのだから、地理は頭に入っていて当然なのだ。
20: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/06/13(土) 21:40:15.65 ID:RAsilgOBo
僕らの入り込んだ裏道は、道玄坂上の北隣、円山町のホテル街へと続いている。
濃密な男女のエリアだ。
短針がまもなく上を向こうかという時分。
21: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/06/13(土) 21:41:31.04 ID:RAsilgOBo
少女は、ホテルの当たりをつけてあるらしく、迷いのない足取りで小道を進んでいく。
宿泊料金と空室の有無をチェックして入ろうとする彼女を、僕は慌てて制止した。
首から上だけをこちらに向けて、強烈な怪訝顔を向けてくる。
22: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/06/13(土) 21:42:32.44 ID:RAsilgOBo
いつの間にやら、オジさんでもおにいさんでもなく、アンタ呼ばわりになっている。
しかも色々と僕の尊厳を傷つける言葉が聞こえたが、今はそれはどうでもいい。
なにも、身体を重ねるだけが渇きを癒す手段ではないはずだ。
23: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/06/14(日) 22:33:17.28 ID:kk1uQQ7nO
――
渋谷は有数のクラブ密集地帯だ。
24: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/06/14(日) 22:34:18.77 ID:kk1uQQ7nO
僕の行きつけているここは比較的大人しめで、今日はEDM、特にイギリスモノをメインに回す日のようだ。
UKガラージュやダブステップのトリッキーなリズムや分厚いシンセベースがフロアを駆け抜けている。
スモークが焚かれ、レーザー光が飛び交い、青白いスポットライトがDJブースを浮かび照らす。
25: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/06/14(日) 22:36:15.52 ID:kk1uQQ7nO
そもそも論を云ってしまえば、未成年がこんな時間こんな場所には入れないはずなのだが――
常連のよしみで、頼み込んでお目こぼしをして貰った。
「……」
26: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/06/14(日) 22:37:31.08 ID:kk1uQQ7nO
「ダンス教わったことないし、普段こんな曲聴かないもん。どう踊ればいいのかなんて判らないよ」
ちらりとフロアの方を見遣ってから、スマホを学生鞄の中へ放り投げた。
そう難しく考えずとも、心の求めるままに身体を動かせばいいだけなのだけれど。
27: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2015/06/14(日) 22:38:30.64 ID:kk1uQQ7nO
しばらくそのまま、何をするでもなく音楽を愉しむひとときが過ぎる。
ブリブリと激しいワブルベースがフェイドアウトしてゆき、火照ったフロアをクールダウンする曲選に変わった。
遅いビートに透き通った女性ボーカル、リバーブの深い電子音。トリップホップだ。
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