50:名無しNIPPER[saga]
2015/06/16(火) 03:56:48.58 ID:rzCm67u70
浜風「いいのです。良かれと思ってしたことなのですから」
憲兵「恋のキューピットは盲目というが、やはり的外れなことをしでかすときもあるか。恋の仲介人は舞台を整えるが台無しにすることもある」
浜風「何を言いたいのですか」
51:名無しNIPPER[saga]
2015/06/16(火) 04:08:14.35 ID:rzCm67u70
浜風「前もって好意を知ることにより告白をすべきかの検査です」
憲兵「それだけじゃ足りない。ギャルゲーみたいに選択肢をトライアンドエラーして最善手を選ぼうとするんだ」
浜風「それがどうしたのですか。相手に合わせた選択肢は嘘を含むからいずれ限界が来るということですか」
52:名無しNIPPER[saga]
2015/06/16(火) 04:28:20.80 ID:rzCm67u70
浜風「それは良いことでは? 互いに好感を得ようと歩み寄っています」
憲兵「それをお互いに知っていたらな。でも、あの提督が装置のことを知らせるとも思えんし、どうせ浜風のことだ、その臆病な艦娘に提督も使用していることを教えなかったんだろう?」
浜風「もちろんです。こういう装置の使用はプライベートなものですから」
53:名無しNIPPER[saga]
2015/06/16(火) 04:43:33.80 ID:rzCm67u70
浜風「そうなると、自分は相手と実はとんでもなく相性が良いのだと勘違いするわけですか。流れを切るエラーが全く生じない順風満帆な恋愛をしている心地よさ。これぞ運命の相手だと思ってしまうかもしれませんね」
憲兵「お互いは生来の相手に合わせていると思っているから、その一致が運命のように見える。だが、その実態は自分の好みに合わせた偶像を恍惚の表情で見ているだけなんだ」
浜風「偶像ですか。しかし、恋愛なんて多かれ少なかれ、そういった自分の好みを相手に投影しているところがあるはずですが」
54:名無しNIPPER[saga]
2015/06/16(火) 04:55:39.84 ID:rzCm67u70
浜風「不満ですか」
憲兵「例えば、自分の給金を同僚と比較して「俺の方があいつより有能なのに、給料は少ない」と言う連中がいるだろ?」
浜風「そうですね。あなたもよく言っていますよ」
55:名無しNIPPER[saga]
2015/06/16(火) 05:06:31.72 ID:rzCm67u70
浜風「曖昧さがないと角が立つということですか」
憲兵「あいつらがメガネを返した理由はこれと同じことだろうよ。余りの明確さは精神衛生上良くないんだから」
浜風「それでは、これから彼らは」
56:名無しNIPPER[saga]
2015/06/16(火) 05:11:58.33 ID:rzCm67u70
浜風「あなたはレンズを通していないのに、随分と私に対して偶像を、それもひどいものを創ったものですね」
憲兵「お前らはもともと偶像みたいなものだろうが。なんだ。反対するのか? ならば、賭けでもするか? 離縁かどうか。オッズはそちらが三倍ぐらいあると思うが」
浜風「三倍ですか」
57:名無しNIPPER[saga]
2015/06/16(火) 05:17:06.80 ID:rzCm67u70
浜風「そちらが決めて良いです」
憲兵「そうだな。じゃあ、俺が勝ったら、一晩ベッドでお前は俺の玩具だ」
浜風「そうですか。ならば、私が勝ったらあなたの魂を貰います」
58:名無しNIPPER[saga]
2015/06/16(火) 05:24:38.85 ID:rzCm67u70
浜風「そうですか。しかし、私がしないのですけど」
憲兵「なんでだよ! 今のは完全に乗り気の流れだったろ」
浜風「嫌ですよ。負けたら言わずもがな、勝ってもあなたの魂なんてゴミクズを景品にもらっても仕方ありません」
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