171:名無しNIPPER[saga]
2015/06/24(水) 01:06:27.42 ID:qakwqRWDO
あの男、普段はぼんやりしている癖に、やる事は非常にスマートだった。今もこうして、ルルーシュの監視をすり抜けて書類を用意している。決して甘く見るべきではない。
「読み終わったかしら? じゃあ、多数決を取りまーす」
呑気な声。ルルーシュは目を細めた。決戦の時は、すぐそこまで近づいてきている。
「まずは賛成の人ー」
「良いと思いまーす!」
「……はい」
リヴァル、ニーナが手を上げた。ミレイも含めれば、これで三人。半分以下である。シャーリーは何だかモジモジしているが、彼女は反対派に回ってくれたらしい。とても有り難かった。
(……勝ったな)
ルルーシュはほくそ笑んだ。前回は抜き打ちで行われたために対処出来なかったが、今回は違う。
会長、あなたの敗因は"思いつき"という自らの利を捨てた事だ。俺をからかいたかったようだが──
「賛成派は四人ね。じゃあ、次は反対派の人ー」
「……な!?」
馬鹿な。賛成派は三人だったはず。ルルーシュの余裕は一瞬にして吹き飛び、彼は弾かれたように席を立った。今すぐに裏切り者を見つけ出さなくてはならない。
「さ、賛成派の人はもう一度、手を挙げてくれないか」
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