200:名無しNIPPER[saga]
2015/06/26(金) 20:24:27.30 ID:AcBC3WIDO
買い物袋を両手に持って、公園の出入り口に向かった。この場に背を向ける事に抵抗はあったが、飲み込むしかない。カレンが聞いたら、きっと激怒するだろう。彼女はブリタニア人なのに、日本人の肩を持つからだ。
なんとなく後ろめたい気分のまま歩くライの横を、一陣の風が吹き抜けた。
目で追うと、一人の若い日本人男性が、騒ぎの中心へ突撃していくのが見えた。
「おーらよっ!」
勢いのまま飛び蹴りを食らわす。全くの無防備だったブリタニア軍人達はもんどり打って地面に転がった。ピカピカの軍服が泥にまみれ、見る影もなくなる。
なんだか、少しスカッとした。
「き、貴様ぁ! 何をする!」
「へっ! バーカ! 下らない事してる暇があったら仕事しろってんだ、このブリキ野郎!」
日本人男性はひとしきり罵声を浴びせると、脱兎の如く逃げ出した。もの凄い逃げ足だった。倒れていたブリタニアの軍人達も立ち上がり、後を追う。
「待てぃ!」
「待つわけねーだろ!」
再び男性がライの横を通り過ぎていく。顎髭を生やした、見るからにチンピラっぽい外見。その顔は悪戯を成功させた子供のように輝いていた。
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