336:名無しNIPPER[saga]
2015/07/18(土) 11:53:14.60 ID:oFzwPuzDO
「やはり分からないな」
正直、ライの興味はわけのわからないロマンスより女の所属している諜報機関やその規模、装備などの方に向いていた。組織的な活動をしているにも関わらず、なぜ重要な任務を個人に任せるのだろう?
「向いてないのね。きっと」
お前には無理だ、と間接的に告げたカレンは再び書類仕事に戻る。話していたせいで他のメンバーより進行が遅れていたようだ。
ライは文庫本を閉じて、傍らに置く。向いてないらしいので、このまま読んでいても仕方がない。
「手伝おう」
「大丈夫よ。一人で出来るもの」
書類に伸ばした手をぺしっと弾かれる。いつにも増して素っ気ない。敵意すら感じる。
「なんだ、怒ってるのか」
「怒ってない」
「最近の君はよく怒る」
「それはあなたのせいでしょ……!」
「だが、それは君にも問題があるだろう。いい加減、僕とアーサーを同列にあつか……」
ライがそこまで言ったところで、いつからか喋らなくなっていたミレイ会長が立ち上がった。凄い勢いだった。またも椅子が吹っ飛んでいく。
カレンとライをビシリと指差し、
「そこ、いつまでイチャイチャしてるの! 今は仕事中よ!?」
他の生徒会メンバーの視線がミレイに向いてから、二人に移る。
イチャイチャとはどういう意味なのだろう。ライは首を傾げた。
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