44:名無しNIPPER[saga]
2015/06/16(火) 12:25:29.15 ID:f3NIeJHDO
断言する。これはライのカレンの案内に対する感謝の言葉でもあった。ルルーシュは少し笑みを浮かべて、
「ならば、いま必要なのはカレンの意見だな。自分の体調を一番理解しているのは、カレン自身だ」
「だが……。彼女が気をつかって嘘を言う事も考えられる」
「意外に強情だな……。どちらにしろ、世話係の件は生徒会長の権限で決定したものだ。それが私情しかないものだったとはいえ、この場で勝手にどうこう出来るものではない」
「…………」
ライは押し黙った。ルルーシュの意見が正論だという事は理解していたが、どうしても素直に納得出来ない。昨日の夜。月明かりの下で微笑んでくれた彼女に、出来る限り迷惑を掛けたくなかった。
「さっき、カレンがこちらに向かってくるのが見えた。気になるなら、直々に……」
ルルーシュが言うと同時に、扉がノックされた。カレンが顔を覗かせる。部屋にいる四人の視線が一斉に注がれ、彼女は怪訝な顔をした。
「な、なに……?」
長机に並ぶ男四人が視線を交錯させ、それがルルーシュに集まる。彼は仕方ないと言うようにため息をつき、立ち上がった。
「カレン、いま君について話していたところだ。世話係の件についてな」
ルルーシュは見事な話術で今回の議題を説明する。カレンは黙って聞いたが、説明が終わるとライに向かって静かに言った。
「ライ、ちょっと来て」
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