526: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/09/02(水) 16:53:57.12 ID:zMZDMcHDO
カレンがこちらを見据えてくる。助けを求めるような目だ。彼女の様子に感づいた付近の生徒がその視線を追い、やがては集団全体がライとルルーシュを見る。
三〇〇人近い人間から凝視され、ルルーシュが思わず怯む。凄まじい濃度の敵意や嫉妬が嵐のように渦を巻いて、二人に向かって叩き付けられていた。
ライは同行者を見る。カレンの視線の先にいるのはこの黒髪の少年だと思ったからだ。
「……お前は、いつもこんな目に遭っているのか」
彼の言葉には、呆れたような響きがあった。
「そうだ。だが、後任が見つかったからな。後は引き継ぐだけだ」
ライは微笑むと、歩き出した。言われた方の少年は首を傾げていたが、追求はしないようだ。
カレンを取り囲んでいた男子生徒達も、彼女の友人の女子生徒や駆けつけた教師陣によって追い払われている。騒ぎは収束に向かっていた。
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