575: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/09/14(月) 22:18:47.53 ID:abxhPIPDO
スザクはこの三週間で、過去のライが戦場に身を置いていただろう事を看破していた。
洗練された身のこなし、記憶の底より奥──神経に刻み込まれた重心移動。時おり見せる異常な危機察知能力。シミュレーターの件は駄目押しだった。
「僕は……断るべきだと思ってる」
「…………」
ライは答えない。それでも、スザクは続けた。
「君は軍なんかに関わる必要はない。普通に暮らせるんだ。そのままが一番良いに決まってる」
「……そうだな。そうだろうな」
ライがスザクの部隊──特派に入れば、めきめきと頭角を現していくことだろう。コーネリア総督の親衛隊でさえ、充分以上に通用する腕前。また戦場に引き込まれるのは明白だ。ライ自身、おそらくそれを拒まない。
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