619: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/09/26(土) 22:19:16.50 ID:rpLvuEADO
「シミュレーターだ」
「え……」
「僕がスザクと一緒にいた理由だよ。彼の職場に行って、そこの設備を貸して貰っていた」
「記憶のため?」
ライは頷いた。穏やかな風が吹いて、木々がざわめいた。枝葉の隙間から数羽の小鳥が飛び出し、朝の空へと消えていく。
「あれだけ動かせたんだ。記憶を失う前は、何らかの形でナイトメアに携わっていたんだと思う」
「……そうね。それはあるかも」
「手掛かりになるなら、手を伸ばすべきだ。……僕の正体が何であれ、ナイトメアを動かしていれば近づけるかもしれない」
「…………」
カレンは無言で見つめてくる。彼女の目にはどう映ったのだろう? 突然ナイトメアに乗り込み、ブリタニア軍を撃破する記憶喪失の男。ひどく奇怪だったに違いない。
そう考えれば、今までの行動にも納得できる。学園で避けられていたのは、偏(ひとえ)にライを怖がっていただけ。尾行もそれに連なる理由だとすれば、説明はつく。
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