821: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/11/05(木) 11:10:10.42 ID:+RjyVImDO
「ふむ……」
「苦手な人だっているし、嫌いだったヤツもいたし……」
「そうなのか」
単純に珍しい、と感じた。だが当たり前の事でもあるのだろう。人に個性というものがある以上、どうしても得意不得意、好き嫌いは発生してくる。
シャーリーは途方もないほどの善人だが、超人ではない。彼女にも嫌いな人間や苦手な相手だっているのだ。
先ほどの言葉通りなら、学園に現れた頃のライはシャーリーにとって少なくとも"苦手"な人間だったはずだ。
だが、そんな相手にも勇気を出して声をかけ、こうして──ライから見ればだが──良好な関係を築ける。それこそがシャーリー・フェネットという女性の持つ清廉な優しさの本質なのかもしれない。
素晴らしい能力だと思う。自分とは雲泥の差……いや、次元そのものが違う。
「キミの方が誰かと仲良くなるの得意じゃない?」
「……嫌味だな」
ライはどんよりとした気分になった。
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