966: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/12/01(火) 08:49:48.40 ID:IN4redvDO
王の力と言っても結局は呪いの類いだ。両者の距離が近ければ近いほど、ギアスは持ち主にとっても恐ろしいものとなる
先ほどの激痛はライとギアスの距離を示している。通常では有り得ないくらいに馴染んだ力は、身体を蝕んでいると言っても過言ではない。
「使えば、その反動で何が起こるか分からない。また激痛に見舞われるかもしれんし、そのまま命を落とす危険もある」
「分かった。元より使う気はないんだ」
ライは自身に宿るギアスに対して、強い嫌悪感を抱いていた。憎悪や危機感もだ。
この力は不幸を呼ぶ。
他者の意志を、人生をねじ曲げ、最後は周囲を巻き添えに自爆する。最悪の力だ。
「お前は今、アッシュフォード学園に滞在しているのだろう」
「……ああ。だが、もう出て行くしかない」
こんな力を持っているのだ。もうあの学園にはいられない。爆弾が服を着て歩いているのと変わらないのだから。
「それは困るな。まだしばらく厄介になれ」
「なに……?」
「お前のギアスが暴走すれば、私にも迷惑がかかる」
「目の届く範囲に置いておきたいのか」
C.C.は目を細めた。酷薄な笑み。魔女の笑いだ。
「頭は回るようだな。お前がギアスを使わないのなら、そう悲観する事態にもならないだろう」
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