971: ◆QH3tH0UkImyM[saga]
2015/12/01(火) 08:54:46.40 ID:IN4redvDO
過去の自分が憎くてたまらなかった。死ぬことさえ出来ない今の自分も、これ以上ないくらい情けない。
「何を思い悩んでいるのか知らんが、お前はこの世界でまだ何もしていないだろう。逃げることばかり考えてないで、少しは努力をしてみたらどうだ」
「……そうだな」
逃げることさえ出来ないのなら、現状を少しでも改善するべく動くべきだ。
ブリタニア軍と距離を取ることになった現状、もう<特派>への加入は無理になった。他の方法を探すしかない。
アッシュフォード学園から徐々に距離を取りつつ、自分の身の置き場所を探す。その過程で恩返しやフォローも平行しておこなおう。明確な手はまだ見えていないが、これがとりあえずの指針だ。
そして最後は、誰も知らない場所で──なにも無い世界の果てでこの身を消し去る。誰にも迷惑をかけず、痕跡の一つさえ残さず。
それが一番良い。
「私は帰る。これでも忙しい身なのでな」
「ああ。今日は世話になった」
あっさりとした別れの挨拶を交わし、C.C.は去っていった。残されたライは満月を見上げ、それから公園を後にした。
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