過去ログ - 楓「誕生日前夜」
1- 20
11: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2015/06/14(日) 21:32:35.36 ID:0ZQN8Z+c0
これで、電話は終わり。それじゃあ明日は頑張りましょう、おやすみなさい。ピッ。

……そんな空気が流れているのに、何故だか私たちはどちらも電話を切れずにいた。
けれど、何を喋るわけではない。ただ、電話を切ってはいけないような、そんな気がした。
たっぷり、1分は沈黙が続いただろう頃。
以下略



12: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2015/06/14(日) 21:35:17.61 ID:0ZQN8Z+c0
その言葉に、どきりと胸が跳ねる。

「渡したいもの……ですか?」

『はい。その時に渡そうと、決めてたものです』
以下略



13: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2015/06/14(日) 21:38:05.55 ID:0ZQN8Z+c0
私はアイドルで、Pさんはその担当プロデューサーで。
今までの関係は、はっきり形にできない……形にしてはいけない、アイマイなものだった。
でも、明日のライブが終われば、私にかかった魔法は解けて、ただの女性に戻る。

私達の事務所の象徴、御伽噺のシンデレラのように。
以下略



14: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2015/06/14(日) 21:40:44.99 ID:0ZQN8Z+c0
「それじゃあ流石に明日に差し支えますし、そろそろ寝ますね」

『はい。僕も寝ることにします』

「それじゃ――」
以下略



15: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2015/06/14(日) 21:44:52.75 ID:0ZQN8Z+c0
スマホから耳を放し、切断の文字をタップする。
ぷつりと電話は切れて、薄暗い私の部屋は再び沈黙に包まれる。
でも、もう寂しさは感じなかった。Pさんと話すことができたから。
まだ不安もあるし、緊張もする。
でも明日のステージは、最高のステージにできる。
以下略



16: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2015/06/14(日) 21:49:07.43 ID:0ZQN8Z+c0
おしり、じゃない、おわりです。

かなり短い、突貫工事で作ったものでしたが、少しでも楽しんでもらえたなら幸いです。
そして楓さん誕生日おめでとう!!

以下略



17:名無しNIPPER[sage]
2015/06/14(日) 21:50:36.10 ID:GnYb7U9N0
こういう雰囲気いいね



18:名無しNIPPER[sage]
2015/06/14(日) 23:37:05.58 ID:OBM/tZf/o
おつ
Pと以心伝心な感じが5年の歳月を表してて良いな


18Res/10.41 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice