過去ログ - みく「死の港町にて」【モバマス×メタルマックス3】
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5: ◆Freege5emM[saga]
2015/06/14(日) 22:19:33.89 ID:RtIBe/voo


●03

「帰ったにゃ! 転送装置のゴキゲンは、今日も麗しいようで――」
「――ハハハ、給電しかしてないものな。そりゃ、ゴキゲンうかがいみたいなもんだ!」

クルマ屋の中、みくが属している修理屋の方へ歩いて行くと、
MBT――Main Battle Tank77の砲塔に座った晶葉が、ハッピードリンク250ml缶を投げ渡してきた。

缶の表面では“飲んだ瞬間から72時間ハッピー!”と請け負っているが、実際の効果はとても控えめ。

みくは晶葉の笑みを見て気分を害したが、ねぎらいにもらった缶を掴み直し、
プルトップに必要以上の力を込めてムシャクシャの捌け口とした。



「そりゃ晶葉だって同じにゃ。あの転送装置、親方が生まれた頃にはとっくにオーバーテクにゃ。
 みくたちが分かるのは、充電池に電気食わせりゃ動くってことぐらいにゃ」
「そうだろうが……惜しいなぁ。私が“大破壊”前の――いっそ100年前とかに生まれてたら。
 それなら、こんな鉄牛のイカレタンクなんてメじゃないスゴいコをいじれただろうに」

晶葉は、MBT77のまだらな灰色が塗られた装甲を恨めしげに叩いた。



「この街のレンタルタンク屋イチオシのクルマを、『鉄牛のイカレタンク』呼ばわりか、にゃ。
 さすが、雑用ばっかり押し付けられるみくと違って、晶葉センセーはエライにゃー」
「ヒネたこと言うなって。それより、地下道に行ってきたんだよな。
 ウワサの人喰い繭はお目にかかれたか?」

晶葉から飛び出た不穏な単語に、みくは口付けたハッピードリンクを軽く噴き出した。

「人喰い繭ってなんのハナシにゃ!? あのバカ親方、地下道がそんな物騒だと知ってて、
 みくに地下道の転送装置をいじらせにいったのかにゃ!」
「じゃなきゃ、罰にならんだろうが」



晶葉はMBT77の砲塔から飛び降りると、みくのそばへ駆け寄ってギリギリまで声を落とした。

「キミは、クランに武器流して小遣い稼いでたのバレたんだろ?」



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