過去ログ - 男「売られてた奴隷にガチ惚れして衝動買いしてしまった」2
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898:名無しNIPPER
2015/07/08(水) 00:32:48.30 ID:6GRPQRVl0
男(………もう声も出ねぇな……やっぱり無量だったかな……ごめん……)

薄れゆく意識の中で様々な光景が浮かぶ。

幼い頃の思い出、日々の中で交わした何気無い会話、笑顔。

いつも傍らに居た幼馴染みの少女との思い出、突然の出会いから心を奪われ、短いながらも幸せだと思える日々を与えてくれた女の子の顔も、次々と流れ渦巻いてゆく。

男(………あー、これ走馬灯?マジかよ、こんな感じなんだな……はは……)


様々な人々と出会いがあったのだなと……記憶の奔流を見詰めながら思う。バカで変態だが妙に気の合う王子様、無表情で何考えてるのか分からないようで結局にいさまの事しか考えて無さそうな王女様にその護衛の残念過ぎる美人の近衛兵士のおば…もといお姉さん、南の女王国で知り合った元盗賊の面々にスケコマシハンサムと村人達、地元の人らや仕立て屋の主人、商人として仕事をしている時に知り合った様々な人々、なんか妙に親近感の湧く女僧侶に自分の父、それに幼い頃に死んだ母親まで………。


男(……………参ったな……まだ死にたくねぇ……)

自分が死んだら、彼女達はどうなるだろう、幼馴染みで使用人の彼女はどうなる?いま正に連れ拐われそうになっている少女は?

男(………………ごめんな……)

暗く、底の知れぬ闇の中へと沈む意識の最後の力で強く、そう言葉を放った。


男「……………ご………ん………」


そして、その青年の意識は途絶え、決して抗えぬ眠りへと進む。

……肉体は死に、意思は闇へと融けて霧散した。


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