14:名無しNIPPER[saga]
2015/06/18(木) 23:03:45.95 ID:MUuaVWOfO
  
 そうやってアタシが“自分観察”をしているうちに、ドアの向こうから話し声が聞こえてきた。 
  
 アタシに割り当てられたベッドは、ICUから外へとつながる出口に一番近い場所。 
  
 少しだけ室内を振り返りながら、さっと壁を抜ける。 
  
 すると廊下には、お医者さんと壮年の女性、そして例のマネージャーと思しき人がいた。 
  
 あの女性―ひと―は、たぶん、母親……のはず。でもはっきりしたことはわからない。 
  
 一所懸命に記憶の糸を手繰ろうとしても、磨りガラスの向こう側にあるような感じなんだ。 
  
 思い通りに回らない脳味噌がもどかしい。 
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