88:名無しNIPPER[saga]
2015/06/28(日) 23:05:37.09 ID:5L5nroIG0
提督「なんだ?」
榛名「えっと………私も、………私も愛しています」
提督「嬉しいよ。榛名」
89:名無しNIPPER[saga]
2015/06/28(日) 23:06:31.11 ID:5L5nroIG0
提督「今日の榛名は随分と他人行儀だな。付き合う前みたいで少し寂しいな」
榛名「え、えっと………あの、も、もっとちょうだい? ねえ」ギュ
提督「そうか。じゃあ、もっと良いことをしようか―――――」
90:名無しNIPPER[saga]
2015/06/28(日) 23:07:28.71 ID:5L5nroIG0
―――――――――――――――
榛名「っあ、があっ! 痛い! 痛い! 痛い!」
榛名「………ふーっ、ふーっ、何この痛み? 格段に………それよりもジュースは」
91:名無しNIPPER[saga]
2015/06/28(日) 23:08:33.00 ID:5L5nroIG0
榛名「あっああああああああ!」
榛名「ああ、あがっ、ああ、な、なに? 体の芯が折れたように力が入りません」
榛名「それで………ど、どうしてできないの!?」
92:名無しNIPPER[saga]
2015/06/28(日) 23:38:03.26 ID:5L5nroIG0
§
榛名「今日金剛お姉さまと提督が仲睦まじく話していました」
榛名「提督の手の中にはリングケースがありました」
93:名無しNIPPER[saga]
2015/06/28(日) 23:39:08.30 ID:5L5nroIG0
榛名「榛名には、榛名には、もう何も残っていません」
榛名「みんな榛名を置いて先に行っちゃいました」
榛名「うっうっひぐっ」
94:名無しNIPPER[saga]
2015/06/29(月) 00:08:39.91 ID:DTNPz2oO0
§
浜風「とても無様なご様子で。榛名」
浜風「こんな寒空の下で一人、いえ二人ですか? まあどちらでもいいですけど、孤独に朽ち果てていくしかないのですから」
95:名無しNIPPER[saga]
2015/06/29(月) 00:09:41.85 ID:DTNPz2oO0
浜風「あれは希望が原材料ですから人の精神を活発にすることができます」
浜風「しかし、原材料が自分の希望である場合、それは危険なほど舌に合うのです。だって自分の希望ですもの」
浜風「そしてそれを飲んだからといってハイライトが戻るわけでもありません。だから、あなたに飲まそうとはしなかったのです」
96:名無しNIPPER[saga]
2015/06/29(月) 00:11:01.45 ID:DTNPz2oO0
浜風「………私の誤算は二つありました」
浜風「一つはあなたがジュースを「足りない」と言った時、鎮守府の需要に対して供給が追いつかないことを言っていたわけではなく、ただあなたの売り子としての仕事量が足りないと言いたかったということです」
浜風「あなたは鎮守府の方々にドリンクが行き渡ることより、あなた自身が役立っているという実感を欲しがっていたのですね」
97:名無しNIPPER[saga]
2015/06/29(月) 00:11:51.70 ID:DTNPz2oO0
浜風「それと、これは没収です。………劣悪なコピーですね。全く」
グリュグリュ
浜風「え? 私の右目に光がない? そんなことはどうでもいいじゃありませんか」
98:名無しNIPPER[saga]
2015/06/29(月) 00:12:54.65 ID:DTNPz2oO0
浜風「何を驚いているのですか。………いいえ、正当な反応かもしれません」
浜風「私も驚いています。私は別にあなたがどうなろうと知ったことではないのですけど」
浜風「恐らくあなたが騙して飲ましたドリンクの効果が今頃出てきたのかもしれません」
99:名無しNIPPER[saga]
2015/06/29(月) 00:20:57.71 ID:DTNPz2oO0
浜風「瓶だと難しいですね。仕方ありません。口移しです」
浜風「………ん。どうしましたか? 吐き出し咳き込んで………ああ、間違えました。これはタバスコでした」
浜風「では、もう一度。暴れないでください。最期の生命をこんなことで燃やさないでください」
100:名無しNIPPER[saga]
2015/06/29(月) 00:22:15.21 ID:DTNPz2oO0
浜風「いいえ。何でもありません。既に榛名でないあなたには関係のないつまらない個人情報です」
ビリビリ
浜風「ほら、あなたの大好きな抱き枕をしっかり抱えなさい。それはもうあなたのものです」
101:名無しNIPPER[saga]
2015/06/29(月) 00:23:03.25 ID:DTNPz2oO0
浜風「大丈夫、大丈夫、大丈夫。ほら、幸福な夢は短いですよ。目を閉じなさい」
浜風「あ、待ってください。本日のケーキをまだ食べていません」
浜風「ちょっとまだ死なないでください。最期の責務を果たしてください」
102:名無しNIPPER[saga]
2015/06/29(月) 00:24:24.25 ID:DTNPz2oO0
浜風「恐らく彼らはこの僅かな微笑みを見逃します。もちろんその意味も」
浜風「彼女が最期にどんな楽しい夢を見たのか誰も知らないのです。誰も」
浜風「おや、雪が降ってきました。冷えますね」
103:名無しNIPPER[sage]
2015/06/29(月) 00:29:54.53 ID:Q11hP3a0O
乙
中盤からこうなりそうだとは思ってたが…
浜風さんマジ悪魔
104:名無しNIPPER[sage]
2015/06/29(月) 01:05:57.31 ID:pw3miByi0
乙
105:名無しNIPPER[sage]
2015/06/29(月) 04:24:23.50 ID:dlVVCAbho
乙
軌道修正ならなかったか
ハマカゼサン・ザ・サディズムすき
106:名無しNIPPER[sage]
2015/06/29(月) 16:45:55.42 ID:HUSVFWngo
乙 可哀想に・・・
107:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]
2015/06/29(月) 23:06:42.50 ID:k8uZuauG0
うーむ・・・やはり貴方の書くSSは考えさせられるものがありますね
非常に味のある鬱話でした、また哲学を書いて下さい
ちなみにハイライト自体も哲学ですよね
108:名無しNIPPER[sage]
2015/06/30(火) 02:23:59.10 ID:BQp/PwTYo
三回ぐらい読んだけど難しいな…
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