39:名無しNIPPER[saga]
2015/06/27(土) 13:45:47.99 ID:Bh3ev7TSo
おやじ「オレがお前さんたちよりも少し年上だった頃の話だ」
おやじ「オレはいわゆる苦学生って奴で、食事も満足にできていない時代があった」
おやじ「まぁ、それでも若かったからな、二三食抜いたくらいじゃどうってこともなかったんだが、それが一週間くらいになると流石にどうしようもなくなった」
おやじ「恥ずかしい話、道の真ん中で倒れちまった」
おやじ「ああ、オレはここでお終いかなんて本気で考えちまった」
おやじ「でもな、救いの神って言うのはいるんだ」
おやじ「もう顔ははっきりとは思い出せんが、ロングヘアの美人な人だった」
おやじ「何でか分からんが世話を焼いてくれてな、すぐ近くの定食屋でラーメンを食わせてくれた」
おやじ「それが、べらぼうに美味くてな。今までの人生で食べたものの中でダントツに美味かった。涙が出るくらい美味かった……」
おやじ「オレはその美人さんに礼を言った。絶対にこの恩は返すからってな」
おやじ「でも、その美人さんは不思議なことを言いやがる」
おやじ「『恩はたくさん受けました。私こそ、少しでも返せましたか?』ってな」
おやじ「オレは意味が分からずボォーとしている間に、美人さんは居なくなっていた」
【おやじさんは優しい目をして凛を見ていたにゃ】
おやじ「そう言えば、猫の嬢ちゃんに少し似ていたかもしれんな」
凛「にゃ!?」
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