83: ◆Pu7HnS2deE[saga]
2015/06/30(火) 19:11:47.88 ID:3mXozGDgO
八幡「俺は……」
声を絞り出す。
八幡「俺たちは、あなたや葉山のようには、ならない」
陽乃さんの体がぴくっと震えた、その瞳からは何の感情も読み取れない。
陽乃「ふふっ、聞いたんだ」
途端に微笑んで、彼女は……
陽乃「それで君は雪乃ちゃんの話を聞いて、理解した気になって、受け止めることができたと思ってるの?」
何の感情も感じさせない、純粋な感想のような……そんな声色だった。
陽乃「雪乃ちゃんの抱えているとても酷い何か、君は分かっているんだと思ってたよ」
陽乃「がっかりだなー、君のいう本物ってやっぱり私の考えるものとは違うんだね」
陽乃「君はなーんにも知らないんだね」
軽蔑の視線に俺の視界がぐにゃりと歪む、これ以上ここでこの人の話を聞いてはいけないと分かっていても、体がいうことを聞いてくれない。
陽乃「君も雪乃ちゃんも、途方もない偽物だもんね」
俺の思考は停止した。
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