過去ログ - ほむら「幸せに満ち足りた、世界」2(まど☆マギ×禁書)
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2:幸福咲乱 ◆5sHeUtvTRc[saga]
2015/06/28(日) 13:39:16.41 ID:xCKu0olu0
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上条恭介が思い浮かべた名は、古のエジプト女王のものだった。

がやがやと騒がしい放課後の廊下、只でさえ災害で時間を食われた今、
真っ直ぐ帰って支度をしようと歩き出していた上条恭介は、
当初の予定を変更して玄関とは別の方向に移動する。

恭介が住む見滝原全域を飲み込んだ、瞬発的に巨大台風が直撃した様な大嵐。
一時は見滝原丸ごと壊滅し兼ねない話題となり、
実際の被害も決して小さいものではなかった。
恭介自身も手痛いダメージを負ったのも確かだ。

それでも、被害規模は当初の予測、嵐自体の規模から見ると驚く程小さなものとなり、
避難中の事故で左足首を捻挫した事では随分難儀した恭介だっだか、
それも今では大きな支障もないぐらいに回復している。
恭介の足同様、街も、そして、今では学校生活も、
取り敢えず恭介の周辺では大体が今まで通りの状況だった。

恭介が進むに連れ、軽やかなジャズ・ピアノの旋律が彼を引き付ける。
せわしない程の動きに振り回されず、確かに捕まえている。
敢えて言うなら少しキンキンして聞こえるが、決して嫌な感じではない。

弾いているのは女の子かな?と、恭介は直感する。
何を手本に聴いたのかも何となく見当はつく。
この学校内で聞こえて来ている事を考えると、技量は高い。

独りでこんなものを聞きに来ていて、
最近は恭介の多忙を慮り女の子同士の付き合いを優先させている恋人に
ちょっと悪かったかな、とも思わないでもない。


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