過去ログ - 奉仕部の三人は居場所について考える
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374:名無しNIPPER[sage sage]
2015/07/30(木) 23:10:31.74 ID:RYx/9kaJo
「そうか、いろいろか」
「そうだね、いろいろだよ」
それから二人同じタイミングで紅茶の缶を傾けて飲み干す。すっかり冷えてしまった紅茶を飲んでも体が暖かくはならなかったが、不思議とここに来たときより寒くは感じていなかった。
375:名無しNIPPER[sage sage]
2015/07/30(木) 23:11:33.07 ID:RYx/9kaJo
「……なんで好きな奴があの中にいるって思うんだ」
「いるでしょ?そのぐらいはわかるよ。じゃなきゃ比企谷は生徒会なんか入らなそうだし。ねー、誰?」
このまま無視して走り去ろうかとも思ったが、ペダルを漕ぐ力が湧いてこない。
376:名無しNIPPER[sage sage]
2015/07/30(木) 23:12:13.14 ID:RYx/9kaJo
折本とのことはこの前終わらせられたと思ったのに、俺は過去のトラウマという自己保身のための予防線をまだ張り続けている。そんなもの、もはやハリボテでしかないのに。
それでも守り続けるその奥にあるものは、自分勝手で我儘で、傲慢で、醜いものだ。人に勝手に理想を求めて、甘えてしまいそうな俺の弱さだ。
「…………本当にいないの?」
377:名無しNIPPER[sage sage]
2015/07/30(木) 23:13:01.09 ID:RYx/9kaJo
こんなに臆病なのに、怖がりなのに、孤独を愛していたはずなのに、人との繋がりが欲しくてたまらないんだ、俺は。
あの部屋で見えてしまった気がするから。あの夕焼けの帰り道で見つかった気がするから。だから俺は、今こそ俺は、逸らした目を前に向けなければ。
この感情に名前を付けるぐらいは、今ならできるはずだ。
378:名無しNIPPER[sage sage]
2015/07/30(木) 23:14:42.92 ID:RYx/9kaJo
「想像もやめてくれ……。じゃあ帰るわ。またな、折本」
「あははっ、うん、またね。比企谷」
鼓動が速い。顔も体も熱い。だが心は怯え、冷えている。
379:名無しNIPPER[sage sage]
2015/07/30(木) 23:17:06.73 ID:RYx/9kaJo
ここまで
訂正
>>313
380:名無しNIPPER[sage]
2015/07/30(木) 23:23:35.36 ID:957wiZqso
おつー
381:名無しNIPPER[sage]
2015/07/30(木) 23:26:26.13 ID:xxVzrn6co
乙でる
382:名無しNIPPER[sage]
2015/07/30(木) 23:28:03.20 ID:lMkzDFlzo
乙です
383:名無しNIPPER[sage ]
2015/07/31(金) 03:29:09.77 ID:T13ynvoS0
おつです 次も楽しみにしてます
384:名無しNIPPER[sage]
2015/07/31(金) 18:38:38.81 ID:66tFTbvUo
生徒会室でいちゃついちゃいます?
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