過去ログ - 奉仕部の三人は居場所について考える
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694:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/16(水) 01:07:38.62 ID:+XNzEMtGo
一色の声がいつもより少し下がった。これはあれだな、たぶんイラッときてるサイン。
「まぁちょっとした知り合いだよ。いろはは気にしなくてもいい」
「おい留美、あんまみんなの前で呼び捨てにすんなよ、恥ずいだろ……」
695:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/16(水) 01:08:53.62 ID:+XNzEMtGo
……そりゃそうだよな、こいつがされてたらおかしな話だ。
「…………八幡、この人おかしいの?」
無言になる俺と葉山をよそに、留美は一色に冷ややかな目を送る。うわぁ、留美お前それ……別に間違いじゃないな。
696:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/16(水) 01:09:55.61 ID:+XNzEMtGo
「留美ちゃんね。んーと……これ。台詞はそんなに多くないけど、ちょっと覚えてもらうこともあるから。頑張ろうね!」
「……うん。あ、はい」
続けて一色は留美を連れて衣装の採寸に向かった。よし、これで役者の問題も解決だな。あとは細々としたところを詰めていければ形になりそうだ。
697:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/16(水) 01:11:06.64 ID:+XNzEMtGo
その彼女のために、俺はちゃんと力になれただろうか。
今度の俺は彼女を失望させずに済んだのだろうか。
彼女たちを裏切らずに済んだのだろうか。
698:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/16(水) 01:12:37.06 ID:+XNzEMtGo
それにあたって役に立たない俺と葉山は雑労働を、由比ヶ浜は……まぁ邪魔しないように袋詰めとかやってるな、うん。
この部屋の主の如くいろいろな人間に指示を出しているのは雪ノ下だ。そしてその右腕となるのが一色。
指示を出す相手はその他、今この部屋には本来ならここにいない人間が多数やってきている。
699:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/16(水) 01:14:42.00 ID:+XNzEMtGo
「いろはすひどくね……?隼人くぅーん」
「戸部ぇ……隼人は忙しいんだから邪魔しないでくれる?」
…………いつにも増して騒がしい。葉山が呼んだ連中だが、役に立っているのはケーキ作りに加勢している海老名さんだけな気がする。
700:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/16(水) 01:15:49.35 ID:+XNzEMtGo
俺も呼びたい奴や手伝える奴を考えてみたが、いくら考えても戸塚と小町ぐらいしか思い当たらなかった。
それで、この場には由比ヶ浜や小町との繋がりで川崎やその弟の大志に大天使戸塚エル、そして誰も呼んでなさそうなのに何故か材木座までがいる。さらにはめぐり先輩まで来ており部屋は大盛況と言ったところだ。
「海老名さん小町さん、こっちの焼けた生地のデコレーションお願いしていいかしら?」
701:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/16(水) 01:16:37.15 ID:+XNzEMtGo
「おおー、いいんじゃないかなー。上出来だよサキサキ。たぶん」
「サキサキ言うな」
「十分よ川崎さん。あなた器用なのね、初めてでこんなにできるなんて」
702:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/16(水) 01:17:47.18 ID:+XNzEMtGo
ここ数日は遅くまでいろいろやっていて寝不足なのか、目付きだけが鋭い。気が張っているからなんとか持っている、という感じで若干心配ではある。
だがそれでも重要な点の確認は怠らないだけの冷静さはあるようだし、少しは失った自信を取り戻しているのだろうか。
「ラジャーでーす。先輩、後でこっちきてくださいねー」
703:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/16(水) 01:18:24.09 ID:+XNzEMtGo
ちょっと気になるが、それよりも小町と大志がキャッキャウフフとやっているのが(幻聴)もっと気になる。くそ、一体何を話しているんだ……。
他のメンバーはと見渡すと、みんな話し相手を見つけて上手くまわっているように見えた。材木座以外。こっちを見るな。頬を染めるな。
「八幡……。我は何故ここに居るのだ?」
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