698: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2016/04/28(木) 23:37:33.14 ID:O1rXuCk8O
窓からの鮮烈な光によって、不気味な影が赤城自身に浮かび上がり。
『うお……うおおおおお!!』
得体の知れない闇を赤城の瞳の中に見た気がして、同期の恐怖はピークに達した。
699: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2016/04/28(木) 23:38:08.10 ID:O1rXuCk8O
◇
その瞬間、赤城はありえない程に集中していた。
700: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2016/04/28(木) 23:38:36.07 ID:O1rXuCk8O
そして、敢えて軸足の左足で小さく飛び、体幹の乱れを正し。
赤城《……》
赤城は左手と右足の二点を床について着地。
701: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2016/04/28(木) 23:39:21.00 ID:O1rXuCk8O
『フゥッ……フ……うああ……』
荒い息と共に、同期は後退りし。
『い、いいい異常者め……!』
702: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2016/04/28(木) 23:40:02.52 ID:O1rXuCk8O
◇
提督『……赤、城……?』
703:名無しNIPPER[sage]
2016/04/28(木) 23:40:32.28 ID:5fwOep/9O
シリアスなんだろうけど水平てギャグにしか見えんな
前に習え!をやってるわけだろ?
704: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2016/04/28(木) 23:40:35.77 ID:O1rXuCk8O
提督『……』
赤城の挙動が異常なのは把握している。
しかし、提督は赤城の力になる術を持っていなかった。
この嵐では、海上の個人的な訓練は許可が下りない。
705: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2016/04/28(木) 23:41:20.00 ID:O1rXuCk8O
時間はもう、本当に無い。
提督『……』
物事がここまで上手くいかないのは、提督にとって人生初の経験だった。
706: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2016/04/28(木) 23:42:00.05 ID:O1rXuCk8O
◇
船渠
707: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2016/04/28(木) 23:42:58.27 ID:O1rXuCk8O
本を読んだ。
貰った本だ。
他愛もない、飛べない鳥の物語だった。
ずっと、提督に返せないでいた、物語。
708: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2016/04/28(木) 23:43:26.70 ID:O1rXuCk8O
これまでの朗らかな物語の雰囲気とは打って変わって、グロテスクな最期を遂げるのではないか。
その事を考えると、なんだかいつも、泣きそうになる。
赤城『……っ……ダメ……』
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