713: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2016/04/28(木) 23:46:23.84 ID:O1rXuCk8O
加賀『……それは、少し……気になるというか……』
赤城『……』
何が、とは聞かない。
714: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2016/04/28(木) 23:47:08.28 ID:O1rXuCk8O
◇
日が昇り。
太陽がキラキラと海面に反射する。
715: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2016/04/28(木) 23:47:36.25 ID:O1rXuCk8O
ふぅ、と深く息を吐いて、集中。
艤装が軋む。
赤城は右腕を見た。
716: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2016/04/28(木) 23:48:02.58 ID:O1rXuCk8O
赤城は艤装に火を入れながら、ペロリと左薬指を舐めた。
それを頭上に突き出す。
風向きのチェックだ。
赤城『……風向きは……南南東……』
717: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2016/04/28(木) 23:48:37.18 ID:O1rXuCk8O
自分はさっきから。
疲労によって意識は朦朧としており。
腕を水平にする、という事を考えてはいなかった。
にも関わらず。
718: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2016/04/28(木) 23:49:13.48 ID:O1rXuCk8O
なんども繰り返した作業を、始める。
エナーシャスターターを回し、フライホイールを回転させれば。
ヒュイイン、と、高い音が聞こえてくる。
719: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2016/04/28(木) 23:49:39.55 ID:O1rXuCk8O
スロットルオープン。
ブレーキを離して、スピードを上げていく。
不気味な程水平な甲板を走り、順調に速度を得て。
720: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2016/04/28(木) 23:50:11.01 ID:O1rXuCk8O
腕は水平だった。
発艦シーケンスも悪く無い。
提督の指示が間違ってるという事もあるまい。
721: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2016/04/28(木) 23:50:39.72 ID:O1rXuCk8O
赤城『……っっ……はいっ……』
震える声で返事をして、赤城は次の発艦シーケンスを開始する。
くたびれた体に鞭を打ち。
722: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2016/04/28(木) 23:51:08.97 ID:O1rXuCk8O
ブレーキを離す。
ゆっくりと加速していくキャノピーからの景色。
視界を占める青がだんだんと増えていく。
そこで。
艦載機の尻が少し浮いた。
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