過去ログ - 【艦これ】那智「皆に慕われる提督」
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16: ◆aKZmxL4TCc[saga]
2015/07/02(木) 21:30:12.97 ID:GscigNCn0
陽もすっかり沈んだ頃に、那智達の艦隊は鎮守府に帰投した。
那智は、負傷した者を入渠ドックへ、そうでない者を補給所へ向かわせると、戦果を報告するために執務室へと向かう。この鎮守府では基本的に、
旗艦は帰投した後にまず口頭で戦闘に関する報告をし、その後でまた詳細を記入した報告書を提督へ提出する。
執務室の前に立つと、那智はコンコンコン、とノックをする。すると中から、
??「どうぞ」
男の声が聞こえた。その声は、那智にとってはもう聞き慣れたものだった。
那智「失礼する」
男の声を聞いた後で、那智はドアを開ける。執務室の中は、床に赤い絨毯、壁際に本棚、そしてドアの正面に執務机と、普通の配置だった。
そして、その執務机では男が何かの書類を読んでいた。男は、ドアが開く音に気づいて顔を上げる。そして那智の顔を見て、柔和な笑みを浮かべる。
提督「おかえり、那智」
その男が、この鎮守府の提督だった。年齢は20代前半、艶やかな金髪、端正な顔立ちと、まさにイケメンと言うやつだった。提督の笑みは、
そこらの女性なら堕ちてしまいそうなほど爽やかだったが、那智は動じなかった。
那智「第一艦隊がリランカ島沖より帰投した。作戦結果の報告をしたいのだが、構わないか?」
提督「ああ、それじゃあ頼むよ」
那智は、提督の笑顔に動じず淡々と戦果の報告をし始める。そして報告を終えると、提督は少し考え込むような仕草をして、やがて再び那智に向き直る。
提督「ご苦労様。那智はまだ、補給はしていなかったよね?だったら、補給をしてきてくれ。報告書は、明日の夕方まででいいから」
那智「いや、今日の夜には出すつもりだ」
提督「まったく…那智は真面目だね」
那智「当たり前だ。では、失礼するぞ」
那智はそう言って執務室を出ようとするが、そこで提督が那智を呼び止める。
提督「そう言えば那智、君の錬度って今いくつだ?」
那智「…今回の出撃で、99になった」
那智は、提督が何を気にしてそのような事を聞いてきたのかを察して、答えた。
提督「そうか…。わかった、それじゃあ報告書は頼むよ」
その提督の言葉を聞きながら、那智は部屋を出た。
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