過去ログ - 仕事を辞めた俺は超自然現象対策室に再就職した　最終章・後編 -SS速報VIP

過去ログ - 仕事を辞めた俺は超自然現象対策室に再就職した　最終章・後編

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20:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/01(水) 01:13:41.52 ID:Qlp0FJaV0

「どうしてこんなことを――」
「君の中にいる荒神とやらは、全てを……　この世全てを統べる力を持っている。俺は全てが欲しい。この世界の真実、真理が欲しい！　その為には君が持つ荒神の力が必要だ……　荒神、暁月（ぎょうげつ）の力が」

以下略

21:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/01(水) 01:16:39.08 ID:Qlp0FJaV0

「一族を継承する立場だった君が、この御神体の封印を解く術を知らない――　そんなわけないだろう？」

　牢獄、鉄格子の外から私に詰め寄る男、榊右近。

以下略

22:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/01(水) 01:19:49.28 ID:Qlp0FJaV0

　どうして、どうやって――　龍一さん。

　強くあろうと決めたつもりなのに、彼の名を呼ぶと――　姿が、声が、仕草が、何もかも呼び起こされて。

以下略

23:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/01(水) 01:22:27.70 ID:Qlp0FJaV0

「いや……　やめて」
「やめて？　そうだな――　それじゃ、言う通りにしろ」

以下略

24:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/01(水) 01:28:03.03 ID:Qlp0FJaV0

　それはある夜のことだった。

「君は――」

以下略

25:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/01(水) 01:33:58.06 ID:Qlp0FJaV0

「君は――」

　しかし、この男だけは違った。

以下略

26:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/01(水) 01:40:38.45 ID:Qlp0FJaV0

――神山龍一、彼こそが神と呼べる存在なのではないか。

　漆黒の羽を翻し夜空高く飛翔していった男を見送り、私はそんなふうに思った。

以下略

27:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/01(水) 01:50:07.27 ID:Qlp0FJaV0

　始めに、はらわたが煮えくり返るほどの怒りがやってきた。
　それは誰に向けられたものでもなく、私の中で激しく燃え盛っていた。

以下略

28:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/01(水) 01:53:17.19 ID:Qlp0FJaV0

　彼、龍一の名を呼ぶと……　ふとあの夏の日が蘇る。
　私の子供みたいな反抗、どうしようもない運命への精一杯の抵抗の中で出会った人。
　龍一は見ず知らずの私に手を差し伸べてくれただけでなく、新たな世界を与えてくれたのだった。

以下略

29:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/01(水) 01:58:22.64 ID:Qlp0FJaV0

――胸元で煌くネックレスがある。

　私の大事な証……　龍一が奇跡を起こして与えてくれた、私が生きている証。

以下略

30:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/01(水) 02:00:44.29 ID:Qlp0FJaV0

　そう言いかけたところだった。

「――夕月」

以下略

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