12:オータ ◆aTPuZgTcsQ[saga]
2015/07/04(土) 14:29:07.94 ID:kHvSRcn3O
アパートに帰った俺は、おばちゃんから貰ったカップ麺を作って食べた。
部屋はとても静かだ。テレビさえこの部屋にはない。
俺は塗装が剥げて、ボタンが取れかかった携帯を取り出した。
このご時世に二つ折りの携帯を持ち歩く俺は、その携帯に保存された写真をいつか見ようと思っていた。
そしてフォルダを選び、ある写真を震える手で開いた。
そこには、妹が楽しそうにわたあめを食べている姿が写し出されていた。
誕生日ケーキのろうそくを吹き消している姿も残っていた。
俺はまた泣いて、携帯を閉じた。
ふっと、鍵を一つしか閉めていないことに気がついたが、そんなことはもうどうでも良かった。
ー終わりー
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