過去ログ - 電ですが、鎮守府の空気が最悪なのです
1- 20
772: ◆hJ5a7d.jWc[saga]
2015/09/13(日) 21:37:54.30 ID:Lv9/9Z470
隼鷹「あたしもそう思ってた。でも、間宮アイスを取り合ってトーナメントをしたとき、アイスに異常な執着を見せるあんたを見て考えが変わった」

隼鷹「あんたは腹が減ればそれくらいのことはするし、それくらいのことはできる。そうだろ?」

赤城「……何を馬鹿なことを言っているんですか。いくら何でも、妖精さんや駆逐艦を食べたりするわけないでしょう」
以下略



773: ◆hJ5a7d.jWc[saga]
2015/09/13(日) 21:39:43.05 ID:Lv9/9Z470
窒息しそうなほどの沈黙。誰も、言葉を発しようとしませんでした。

屹然と答えを待つ隼鷹さんと、表情を消して沈黙を保つ赤城さん。絶句する私。時間さえ息を止めているかのように感じました。

赤城「……くっくっく。面白いことを言いますね、隼鷹さん」
以下略



774: ◆hJ5a7d.jWc[saga]
2015/09/13(日) 21:41:46.99 ID:Lv9/9Z470
赤城「私は鎮守府唯一の正規空母、しかも極めて希少な虹ホロの一航戦。その私が鎮守府からいなくなれば、どうなると思います?」

赤城「この鎮守府に私の穴を埋められる航空戦力はいない。あなたを初めとする脆弱な軽空母と、それにすら及ばない航空戦艦がいるだけ」

赤城「私が解体されれば、鎮守府は深刻な空戦能力の不足に陥る。その後の海域攻略では圧倒的に不利な立場に立たされるでしょう」
以下略



775: ◆hJ5a7d.jWc[saga]
2015/09/13(日) 21:42:15.72 ID:Lv9/9Z470
制止する私をはねのけて、隼鷹さんが赤城さんへ詰め寄ります。怒りに震えるその手が赤城さんの胸ぐらを掴みました。

隼鷹「龍驤を返せ! あいつは、あたしにとって一番の友だちだったんだ! お前なんかに食われる筋合いはない!」

赤城「ちょっと……放してくださいよ、痛いじゃないですか」
以下略



776: ◆hJ5a7d.jWc[saga]
2015/09/13(日) 21:43:02.23 ID:Lv9/9Z470
赤城「この私の胸ぐらを掴むなんて、ずいぶんと大それた真似をしてくれるじゃないですか……軽空母の分際で」

隼鷹「何だと! お前なんかに……ぐうっ!」

赤城「まったく、そんなに必死にならなくてもいいじゃないですか。もう過ぎたことでしょう、あんな駆逐艦のことなんて……」
以下略



777: ◆hJ5a7d.jWc[saga]
2015/09/13(日) 21:43:35.79 ID:Lv9/9Z470
赤城「どうしましょうか。私を侮辱した罰として、腕くらい折ってもいいですよね。殺されるよりはマシでしょう?」

隼鷹「や、やってみろ! お前には、それ以上の目に合わせてやる……!」

赤城「あはは、それ以上の目ってなんですか? 例えば、生きたまま自分の骨を噛み砕かれ、内臓を引きずり出されることとかですか?」
以下略



778: ◆hJ5a7d.jWc[saga]
2015/09/13(日) 21:44:38.88 ID:Lv9/9Z470
赤城「『軽空母の分際で一航戦の赤城さんを侮辱してしまい、大変申し訳ありませんでした』。はい、復唱してください」

隼鷹「く、クソったれ……ぐあああっ!」

赤城「復唱しろって言っているんです。もう折っちゃいますよ、この腕。言っておきますけど、右腕の次は左腕を折りますからね」
以下略



779: ◆hJ5a7d.jWc[saga]
2015/09/13(日) 21:45:29.48 ID:Lv9/9Z470
隼鷹「……軽空母の分際で、一航戦の赤城さんを侮辱してしまい……大変、申し訳ありませんでした」

赤城「はい、よく言えました。よしよし」

幼児にするように隼鷹さんの頭を撫でて、赤城さんはその手を解放します。膝を着いた隼鷹さんのその手首には、生々しい痣が刻まれています。
以下略



780: ◆hJ5a7d.jWc[saga]
2015/09/13(日) 21:45:58.74 ID:Lv9/9Z470
隼鷹「……ああ、平気だよ。格好悪いところを見せたね、できれば忘れてくんない?」

意外なほどすんなり立ち上がった隼鷹さんは、一見平気そうな表情をしています。

だけど、無理をしているのは一目瞭然でした。笑顔は引きつり、拳は固く握りしめられたままです。
以下略



781: ◆hJ5a7d.jWc[saga]
2015/09/13(日) 21:46:24.54 ID:Lv9/9Z470
隼鷹さんが歩き出しても、私はその場を立ち去れずにいました。あのやりとりの後で、隼鷹さんが平気なわけがありません。

体を引きずるように歩く隼鷹さんの背中を見送っていると、その脚がぴたりと止まりました。

ゴツン。握りしめたままの拳を、隼鷹さんは力任せに壁へと叩きつけました。
以下略



1002Res/542.46 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice