390: ◆CwdNN/yHvU[saga]
2016/06/07(火) 23:59:29.17 ID:p0sROYSNO
外に出ると、少し肌寒い風が吹いた。
まだ秋真っ只中とは言え郡上、しかも白川村ともなれば冬の訪れも北海道や東北に劣らず早く来る。
しかし提督は最早そんな事すら感じぬ程に体が熱くなっている。
それもそのはず、一世一大のプロポーズを決行するともなれば並大抵の人間であるならば当たり前だろう。
特に提督の場合は、初恋の、端から見れば恋人だが本人同士は気付いてないと言う、恋人かどうかさえ曖昧な不安定な関係の相手に告白すると言うのだから人一倍緊張するのも無理はない。
提督「その……俺達が初めて出逢ったのも、丁度これくらいの時期だったよな」
多摩「……もう、10年にゃ」
提督が昔を思い出す様に切り出すと、多摩も少し意表を突かれた様な表情をするも、すぐに切り替えて昔を回想するかの様に言葉を出した。
提督「……ああ、もう10年か」
提督「あの時は本当驚いたよ、まさか艦娘が浜辺に落ちてるとは」
多摩「落ちてたと言うか流れ着いただけにゃ」
提督「……ふぅ」
多摩「……?」
提督「あの時、さ……」
提督「お前に一目惚れ……したんだ」
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