391: ◆CwdNN/yHvU[saga]
2016/06/08(水) 00:00:04.57 ID:auUpF9VvO
多摩「………!?」
提督の告白、一瞬硬直した多摩も言葉の意味を理解し顔を紅潮させる。
しかしそれは提督も同じ。
一瞬の間か、数分か、それくらい無言で見つめあっていた。
それは永遠の時の様に、しかしほんの刹那の出来事。
提督が、ゆっくり、ゆっくりと言葉を再び紡ぐ。
提督「初恋、だったさ」
提督「提督になったのも、お前に会いたかったから、お前の横にずっと居たかったから」
提督「……まあ、結局のとこ色々あって最近まであれだったけど」
提督「でも、それでもお前への想いはこの十年、片時も忘れなかった」
多摩「……提、督」
提督「でも、いざ言ったら、関係が壊れそうで」
多摩「怖かった……にゃ」
提督「……多摩」
多摩「多摩も、ずっとずっと好きだったにゃ」
多摩「――十年前、助けられたあの時から」
提督「……そう、か」
多摩「……」
提督「俺達、最初から好き同士だったのか……」
多摩「……みたいにゃ」
ガックリとした様な、それでいて何処か清々しそうな提督の笑みに、失笑した様に返す多摩。
提督「――多摩」
多摩「なんにゃ?」
提督「結婚、しよう」
多摩「……分かったにゃ」
それは何の変わり映えの無い、シンプルな、真っ直ぐな一言で。
それでいて、一番心に伝わる一言だった――
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