37:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/10(金) 23:57:48.02 ID:dTPiuG0Wo
進んでも進んでも、何も変わらない。
私はそれに疲れて、歩き始めていた。
湿気を含んで身体にまとわりつくような大気の中を、のろのろと。
38:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/10(金) 23:58:25.40 ID:dTPiuG0Wo
ただ、足を動かす。
カツ、コツ。
ぺた、ぺた。
私の靴音に、少し小さな足音が、遅れて続く。
39:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/10(金) 23:59:15.79 ID:dTPiuG0Wo
どれくらい、経っただろう。
臭いがとうとう鼻を麻痺させて、音を除いた一切の感覚が消え失せて。
40:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/11(土) 00:00:12.01 ID:KutC8v+7o
行き止まり。
これだけ労力を払って、これか。
結局はここまで、あたりの風景に何の変化もないままだった。
しまいにこれでは、頭がおかしくなってしまったのではないかと思うくらいだ。
41:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/11(土) 00:01:16.05 ID:KutC8v+7o
私は立ち尽くして考える。
つかれにつかれて、くたくたになった状態で。
この異常な空間を放置して、引き返すべきか。
42:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/11(土) 00:01:58.95 ID:KutC8v+7o
「合流してすぐだよ。
こんなに長い距離を歩き続けるのは、さすがに遠慮しておきたいな」
43:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/11(土) 00:03:13.62 ID:KutC8v+7o
全身に凄まじいまでの汗が噴き出した。
ぬるく湿った空気の中で、私の身体は急激に冷える。
異臭はもう鼻を突き刺すまでだった。
44:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/11(土) 00:03:58.58 ID:KutC8v+7o
ぴちゃ。
もう一つの音が、少しだけ違った形で聞こえる。
45:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/11(土) 00:04:34.36 ID:KutC8v+7o
凍りついた私の視界に、何かが映った。
見たことのあるような色だった。
46:名無しNIPPER[sage]
2015/07/11(土) 00:06:07.36 ID:KutC8v+7o
ありがとうございます
また明日に
47:名無しNIPPER[sage]
2015/07/11(土) 01:54:18.40 ID:Dn14oDU6O
腐った魚の臭いで一杯なのか
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