69:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/12(日) 00:05:12.39 ID:PVCiXxqLo
思考は、凍った。
なんで。いつの間に。どうやって。
瞬時に疑問が浮かんでは解決しないまま消しとんで。
70:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/12(日) 00:06:27.04 ID:PVCiXxqLo
連れ込まれていた。
そこはまた、あの空間だった。
少しだけ違いがあった。
塀も何もなくて、ただ一面に果てのない地平線が広がっていた。
71:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/12(日) 00:07:52.19 ID:PVCiXxqLo
発したのは正面に立つ彼女から。
それを言ったのは。
「……杏子!?
72:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/12(日) 00:08:58.89 ID:PVCiXxqLo
混乱する佐倉杏子の様子は、私とほとんど同じだった。
支離滅裂な言葉を交わすけれど、互いにまるで意志疎通ができそうな感じではない。
それは私も同じ。
73:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/12(日) 00:10:11.34 ID:PVCiXxqLo
◆
74:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/12(日) 00:10:51.59 ID:PVCiXxqLo
「巻き込まれた瞬間、私たちはお互いの代わりに別のものを見た」
反応からして、何かを見たことは間違いない。
問題は、何が見えたか。
75:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/12(日) 00:11:24.79 ID:PVCiXxqLo
「いいえ。違う」
「……なんか、別のが見えたのか?」
76:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/12(日) 00:12:17.59 ID:PVCiXxqLo
「そうね、あれは確かに美樹さやかだった」
見たものに間違いはない。
私だって、そう確信はしている。
77:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/12(日) 00:13:09.23 ID:PVCiXxqLo
しばらく、反応はなかった。
やがて、乾いた音がした。
78:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/12(日) 00:13:47.41 ID:PVCiXxqLo
ああ、やってしまった、と思う。
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