7:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/10(金) 00:39:23.07 ID:dTPiuG0Wo
待ち人はすぐに来た。
「ごめんなさい、待たせちゃって」声を投げかけてきたのは、巴マミ。
「別に。今来た所だから」
数分も経ってはいない。
立ち上がりつつ、そう返した。
ベンチはもう一度、ギイという悲鳴をあげた。
「そう。ならよかった」
目線を下に落としながら、巴マミはそう呟いた。
とても良かったと思っているような声色ではないけれど。
少し、風が出てきた。
ざわざわと街路樹を賑わせて、いくつかの葉を散らせていく。
公園の入り口で動かない巴マミと、ベンチの前で同じく立ち尽くす私。
近くも遠くもない微妙な距離の中に、何枚かのそれが舞って落ちた。
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