95:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/12(日) 23:31:46.00 ID:PVCiXxqLo
引き戸の向こう側。
何も考えずにそこをくぐった私は、自分の目を疑った。
「……病、院?」
思わず口にしてしまった光景が、目の前には広がっていた。
待合室と窓口と、それから病室に繋がる廊下も見える。
非常灯の緑色の灯りがぼんやりと点いていて、あたりはうす暗くもほの明るい。
慌てて後ろを振り返る。
自分が来たはずの道、あったはずの見滝原中学の校舎を求めて。
だけどそこには、窓のない、無機質な灰色の廊下があるだけだった。
しばらく私は、そこで呆然と立ち尽くしていた。
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