56:みお ◆skOdBilCbI[saga]
2015/07/31(金) 23:29:47.43 ID:RR7q4mBto
久しぶりに自室に戻って
壊れかけたベッドと彼女が痕を残したシーツを見て
放置したことを後悔した?
いや
静寂の中で襲われた
それでも消えないこの卑しい鼓動が
やっと、気づいた
俺はまだ守られていたのに
ふたりで作り上げたその籠の中で
彼女が鍵を奪い去ってしまった
俺は傷を追ったままもう飛べない
振り返ったら燃え尽きた羽根と嘘と一緒に散らかした花束しかなくて
嗤う悪魔が天罰を告げる
嗤いながら
戻れない
散らばった花を拾い華のように美しく笑う彼女がいて
爪痕は奥深くまで残っていて
「消えないように何度でも痛みで寄り添っていて」
幻でも愛し続けるから
明日を失うことよりも恐れるものがそこにあって
狂った小鳥は幻想を陵辱し続ける
ひとりきりの守られない部屋でずっと
耳を塞いでも聞こえてくるから
俺はいつまでも数え続けるのだろう
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