過去ログ - 盗賊「コインの表と裏」
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123: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/23(木) 22:02:47.48 ID:Ut9bCkLSo

魔王「が、がががが……くっく、くっくっく! 我は不滅、我は永遠!」
「貴様が我を、智将の武器で殺そうとする事も……我は知っておったわ!」

盗賊「そりゃ、勇者と同化したなら……記憶だって、持ってるわな……」

魔王「然り!然り!故に初めから貴様は我の掌の上なのだ!」
「くっく、認めよう盗賊よ……我は確かに、勇者に勝てまいと思った。我も老いておった……故に、勝機は薄いと見えた!」
「だが我は魂の転移の法を知っておる。然らば、勝てぬ相手ならば取り込めば良い……逆もまた、然り!」

盗賊「だからわざわざ、智将にまわりくどい事させたんだろ……」

魔王「然り。手駒を一つ、削る事になったがな。悪の心で染める事は叶わず、悪の心の種を植えるで精一杯だったようだ」
「命を賭してもその程度とは、情けなし。しかし、見事、我の前に現る頃には育ちきっておった」
「随分と居心地が良かったぞ……くっく! そうして、こうして殺される可能性も知っておったのだ」

盗賊「…………」

魔王「勿論、この勇者の身体で貴様を殺せれば上々だったがな……。しかし、貴様は見事勇者を討ち取った」
「なれば、新たな依代として貴様の魂へと”我”を定着させよう―――くっく、くっくっく!」

盗賊は手を広げ、にっこりと笑った。

盗賊「出来るものなら、やってみなってな……」

魔王「―――――我は、永遠なり!!!!」

魔王を形成していた瘴気の渦が、盗賊を包み込む。
全身の穴という穴から、瘴気を取り込み―――盗賊は、その身体に魔王を許す事となった。


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