63: ◆XtcNe7Sqt5l9[saga]
2015/07/20(月) 02:29:34.58 ID:IVe03aaio
魔王「ふむ……もたぬ、か。その聖剣、やはり厄介よの―――くっくっく」
障壁が徐々に崩壊して行く。勇者の一太刀毎に罅が広がって行く。
魔法使い「―――勇者様、更に倍加魔法をっ!」
僧侶「聖域魔法! これで、魔王の防御力は落ちます!」
勇者への攻撃力の倍加魔法。これで勇者の一撃は更に倍。
加えて僧侶の聖域の展開。闇属性にあたる魔王の防御力はがくんと下がる―――。
盗賊はじっと戦況を読んでいた。戦闘に参加すれば、たちまち殺されてしまうだろう。
だが、自分の役目は戦況を読み弱点を探る事―――未だ、魔王に弱点は見えない。
刹那、勇者の斬撃が障壁を破る―――バリバリ、と障壁に込められていた魔力が空気中に胡散する。
魔王「ほう! 中々やるではないか……くっくっく、女ども、貴様らが邪魔だな!」
勇者「――――ぐあっ!」
障壁を破り、肩で息を始めた勇者を拳一つで吹き飛ばす。防御はしたものの、勇者は壁へと叩きつけられる形になった。
じろり、と魔王は魔法使いと僧侶を睨み―――二人の眼前へとあっという間に移動する。
僧侶「空間、移動―――くっ、大対物理防御魔法!」
僧侶の顔が青ざめる。歩を進めずに一瞬のうちに二人の眼前に現れた魔王にはどうやら空間移動の能力があるらしい。
驚きつつも、僧侶は物理防御を上げる魔法を唱えるが、魔王の狙いは先ずは魔法使い。
魔王「先ずは一匹……ふんっ!」
魔法使い「きゃああああああっ!」
物理防御魔法の恩恵を以てしても、魔法使いの防御力は後衛である事に変わりはない。
勇者同様に壁に打ち付けられ、魔法使いは血を吐いて動けなくなった。
146Res/106.10 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。