過去ログ - グリP「先輩と」モバP「先輩」
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24:名無しNIPPER[saga]
2015/07/16(木) 15:53:39.03 ID:d3Zd/SN00
泰葉「周防……桃子ちゃん、だったっけ?」

桃子「ひゃっ」

 後ろから声をかけられて、桃子は驚いてしまった。振り返るとそこには泰葉ちゃんが居た。
以下略



25:名無しNIPPER[saga]
2015/07/16(木) 15:54:12.34 ID:d3Zd/SN00
08


桃子「……泰葉、お姉ちゃん」

以下略



26:名無しNIPPER[saga]
2015/07/16(木) 15:55:32.47 ID:d3Zd/SN00
グリP「……岡崎、泰葉?」

 プロデューサーはふと思い浮かんだ名前を呟いた。いや、だが、そんなことが? そう言えば彼女は今、アイドルをやっていると聞いた。でも、それがどうした? そもそも、桃子と岡崎泰葉に何の接点が――

グリP(……あっても、おかしくはない、か)
以下略



27:名無しNIPPER[saga]
2015/07/16(木) 15:56:19.31 ID:d3Zd/SN00
09


「おかえりなさい、泰葉さんっ」

以下略



28:名無しNIPPER[saga]
2015/07/16(木) 15:57:20.65 ID:d3Zd/SN00
 悠貴さんは私の後輩だ。『芸能人』として、というだけではなく、『アイドル』として、そして『モデル』としても後輩にあたる。同じモデルをやっていたということもあってか、以前仕事を一緒にした時から彼女は私を慕ってくれている。

 ――慕われる資格なんてあるの?

泰葉「っ!」
以下略



29:名無しNIPPER[saga]
2015/07/16(木) 15:58:16.83 ID:d3Zd/SN00
10


 桃子ちゃんとの初対面は衝撃的なものだった。少なくとも、私にとっては。

以下略



30:名無しNIPPER[saga]
2015/07/16(木) 15:58:46.69 ID:d3Zd/SN00
 それがこの業界なのだ。良い顔をしておいて損はないが、能力さえあればどれほどの悪人でも許される。

 もちろん、あまりにも権力を持っている人に嫌われたりすれば干されるし、好かれれば過剰に押されたりはする。そういった関係から能力がないくせに威張っているような人ももちろん居る。

 でも、そういった例外を除けば、この業界は実力こそが優先される。『力』があるかどうか。それこそが大事な世界なのだ。
以下略



31:名無しNIPPER[saga]
2015/07/16(木) 15:59:47.95 ID:d3Zd/SN00

 でも。

 周防桃子。

以下略



32:名無しNIPPER[saga]
2015/07/16(木) 16:00:58.57 ID:d3Zd/SN00
 でも、少なくとも『ここ』に来ているということはある程度の実力を持っているはずだ、と私は思っていた。だから、監督が『本当に欲しいと思っている絵』を形にするためならば、彼女の言う通りにした方がいいだろう、と。
 何度かリテイクをしなければならないかもしれないが――あるいは、それこそが監督の忌避するところだったのかもしれないが――それでも、監督の言っていたものよりは良いものができる。私はそう思っていた。

 だから、私は助けに入った。いくら正論でも彼女の言葉では届かない。何の実績もない子どもの言葉は届かない。でも、私の言葉なら届く。

以下略



33:名無しNIPPER[saga]
2015/07/16(木) 16:01:59.63 ID:d3Zd/SN00
 どうして、あの監督にあんなことを言えたのか。どうして、大人の人に自分の意見を言うことができたのか。

『子どもだから』という答えならばそれで納得できる。『この業界のことを知らなかったから』という答えならば。
 でも、彼女の反応を見ている限りだと、そうではなかった。この業界のことをある程度理解したその上で、彼女はあんなことを言ったのだ。
 それが、どれだけすごいことか。……少なくとも、私には、絶対にできないことだった。
以下略



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