過去ログ - 紬「桜の樹の下の彼女」
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8:名無しNIPPER[sage saga]
2015/07/17(金) 17:03:54.29 ID:2FTYkEm5o

「秋山さんが会いたがってましたよ」

「私を殺したいのでしょうか」

「残念ながら俺にはそうは見えませんでしたね」

「そうですか、残念です」

「ええ本当に。あの人が今すぐ殺したいと言うなら、俺は従うのに」

「何故、秋山さんは私を殺してくれないのでしょうか」

「紬さんは死にたいんですよね」

「いいえ、私は誰かのためになることがしたいだけです」

「なら、秋山さんにとって貴女の死は何の価値もないということでしょうね」

「そうですか」

「俺にとっては意味のあることなんですがね」

「ありがとうございます」

「真面目な話をしましょうか?」

「できれば」

「恐らく秋山さんは、俺の姉が貴女に殺されたということ自体を疑っているんですよ」

「………」

「不慮の事故だった、とか、貴女が誰かを庇っている、とか、そういう可能性を考えている」

「……りっちゃんを殺したのは、私です」

「姉をそう呼ぶうちは、俺は貴女の言い分を信じます」

「……ありがとうございます」

「秋山さんは、姉を信じた。それだけです。それ以上もそれ以下もない」

「……田井中さんは、立派ですね」

「俺としては立派より善人と言ってほしかったですが」

「何故ですか?」

「そんなの、善人なら人を殺しても許されるからに決まってるでしょう」



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