19: ◆xedeaV4uNo[saga]
2015/07/23(木) 09:26:10.28 ID:GZmeom5L0
伊勢さんの横に日向さんが並ぶ。
「同じく航空戦艦の日向だ。それとこちらが自慢の瑞雲だ。どうだ見てくれ、下駄を履いたかわいらしい姿を」
「挨拶から瑞雲押しってどうなのさ、日向?」
伊勢さんの呆れ顔を無視した日向さんは構わず別の瑞雲も持ち出す。見た目は同じようにしか見えないけど……。
「これが私の本体のハンサム瑞雲だ」
「え?」
夕張さんが素っ頓狂な声を出す。私だって驚いた。みんなの代弁をしたも同じ。
「日向さん、ついに瑞雲になったんですか? いつか一線を越えそうな気はしてましたけど……」
夕張さんの反応に伊勢さんが頭を抱えてしまう。
「日向、みんなが真に受けるから、そろそろやめてよね?」
「すまない、悪ノリだった。しかし夕張、少しばかり瑞雲を軽んじてはいないか? 瑞雲は……いい物だ」
「だから瑞雲はやめいと言ってるの。もう二一駆のみんなも挨拶しちゃって」
話を遮るように伊勢さんが先を促すと日向さんは残念そうに口を噤んだ。
一通りの顔合わせが終わると、そのまま歓迎会を兼ねた夕食になった。
少しずつ何かが変わって、けれど大きくは何も変わらないような時間がこうして過ぎていく。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆
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